
床下断熱と基礎断熱 家づくりで知っておきたい応用知識
お世話になっております。パルステージの倉岡です。
毎日、暑い日が続いております。現場に上棟を見に行く機会があるのですが、熱い中、作業されている大工さんに頭が下がる思いです。
みなさまも、体調を崩さないようご自愛くださいませ。
今日は、床下断熱と基礎断熱について書いていきたいと思います。
床下断熱と基礎断熱の違い
床下断熱と基礎断熱の違いは一言でまとめると「床下の取り扱いの違い」でしょうか。
床下断熱は床下空間を外部とみなすのに対し、基礎断熱は床下空間も内部としてとらえるイメージです。
図にすると下記のようになります。グレーで色付けしている箇所が断熱材です。
それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
床下断熱のメリットとデメリット
床下断熱のメリット
〇 換気が効率的に行える
〇 長く普及した断熱方法で品質が安定している
床下断熱を取り入れると、床下は外気空間なので換気効率がいいです。
シロアリ発生や湿気によるカビの発生、腐食も抑えることが出来ます。
床下断熱は長く普及してきた断熱方法なので、技術が確立されており、安定した品質が期待できます。
床下断熱のデメリット
● 断熱性、気密性が基礎断熱よりは低い
本来の目的である断熱性、気密性は基礎断熱に軍配があがります。
もちろん歴史ある工法なので断熱力が低いわけではないです。
しかし、床下が外気空間なので冬場の寒い空気も当然、床下にはいります。
基礎断熱のメリットとデメリット
基礎断熱のメリット
〇 断熱性と気密性は基礎断熱の方が高い
〇 配管の凍結防止に役立つ
〇 床下エアコンは基礎断熱
基礎断熱を取り入れると、断熱性だけでなく気密性も高まります。
気密性が高くなるとエアコンの効率もよくなり、光熱費削減にもつながります。
基礎断熱では床下空間も室内と同じように温度調整を行うため、床下の配管が凍結しづらくなります。
配管が凍結すると、場合によっては破損してしまい、修理が必要になることもあります。
床下エアコンを設置されたい場合は基礎断熱になります。床下断熱だと床下に断熱材を敷くので床下エアコンが効きません。
基礎断熱のデメリット
● シロアリ対策が必要
● カビが発生する可能性がある
基礎断熱では、断熱材を基礎部分に直接施工するため、シロアリが好む暗くて湿気の多い環境になりがちです。
防蟻材は環境、人体への影響を考え、ホウ酸系にしましょう。
また、基礎断熱では基礎コンクリートが乾燥するまでに時間がかかるので湿気が溜まりやすく、カビが発生するリスクが高まります。
床下のカビは、健康被害を引き起こす原因になるので、注意が必要です。湿気を防ぐ換気システムを導入したりするといった対策が挙げられます。
床下断熱と基礎断熱 まとめ
今日は、床下断熱と基礎断熱の違いをまとめました。
一概にどちらがいいと言い切れない部分はあります。お客様が、お家に何を求めるかによって選択は変わってくると思います。
違いを理解されたうえで、相談していただきながら選んでいただければ幸いです。
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