住まいと健康
「住まい」は生涯の中で多くの時間を過ごす場所です。
最近では「家」そのものが生活習慣や環境とも密接に関係し、住む人の健康に様々な影響を与えることに注目が集まっています。
それゆえ、健康住宅は家づくりにおいても重要なポイントとなっています。
「住まい」が私たちの心身に与える影響にはどのようなものがあるのでしょうか?
まず、
建材その他に含まれる化学物質やダニ・カビなどによる汚染といった「空気環境」、室内の温度差によるヒートショックといった「熱環境」、また過度な乾燥や極端な湿度、結露といった「湿度環境」などの屋内環境の影響が挙げられます
冬暖かく夏涼しい適切な断熱住宅に転居した人の多くが、アレルギー疾患や糖尿病、心疾患、脳血管疾患等が改善したということも明らかになっています。
暑さ・寒さからの身体的ストレスを最小限にし、少ない冷暖房エネルギーで室内温度をコントロールできる断熱住宅は、光熱費の節減といった経済的なメリットばかり取り上げられていますが、実は健康にも良い影響を与える可能性が大きいのです。
住まいと健康の関連性について、暖かさや涼しさ、明るさ、清潔さ、安全・安心の観点から住まいの健康度を診断する※「CASBEE健康チェックリスト」を用いて調査したところ、下のグラフのように総合スコアが高い、すなわち住宅性能が高く健康度の高い住まいに住む居住者ほど、持病のない健康な人の割合が高く、疾病の有病割合が低いことがわかっています。
また、風邪や手足の冷え、アレルギー疾患、関節の痛み、食欲不振、気分の落ち込み、身体のだるさ、熱中症の頻度が低いことも明らかになっています。
※CASBEE 健康チェックリスト
1986年から厚生労働省の「国民生活基礎調査」に取り入れられている指標
http://www.okae-circle.com/02info/lccm/pamphlet.pdf
さらに、騒音や光環境が睡眠に与える影響、また都市の高温化や大気汚染などのほか、ご近所付き合いなどのソーシャルキャピタル(絆、信頼、規範、ネットワーク)、買い物や外出の利便性、治安や景観、公園や運動施設の整備状況などの屋外環境の影響も大きいと考えられています。
世界保健機関(WHO)3)において「健康」とは「身体、精神、及び社会的によい(安寧な)状態であることを意味し、単に病気ではない、虚弱でない、ということではないこと」と定義されています。
住環境は身体の健康はもちろん、精神的な健康にも大きな影響力を持っています。
一人でゆっくりと自分を振り返りたいようなとき、他人に邪魔されずに落ち着ける空間が家の中にあれば私たちは心がやすらぎますよね。
また、絵画や家具など自分の趣味や価値観を表すものを眺めながら暮らせば充足するし、自分の生き方や考え方を振り返るきっかけも与えてくれます。
これらのことから、「住まい」を考える時には、環境の良い地域に、自分たちの好みや希望を取り入れた、高性能で機能的な家を建てる。ということが大切だということになります。
ちなみに、CASBEE 健康チェックリストを我が家に当てはめてやってみました。😊
以下はその結果です。
うちは結構な健康住宅ですよね・・・どうりで私も元気!今日もご飯がおいしい!(笑)
R.