紅葉狩り
今朝、テレビ番組で美しい立山の紅葉の映像が流れていました。
我が家のイロハモミジはまだ紅葉していませんが、近所の街路樹もそろそろ色づき始めてきました。
垂水健康公園
先日から、「十二単を着た悪魔」という話題の本と併せて源氏物語も読み返しています。
その中で、光源氏の建てた六条院の未申の町(秋好中宮)には紅葉が植えられていたと記されています。
平安時代には紅葉が個人の庭にあるのはまだ一般的ではなかったようですが・・・さすが光源氏!
ところで、紅葉を見に出かけることを「紅葉狩り」と言いますよね?
どうして「狩り」なのでしょうか?
気になったので調べてみました。
まず、紅葉(もみじ)ですが、
もみじは、平安時代、草木が赤や黄に染まることを意味する「もみつ」からきた言葉と言われています。
「もみつ」は、布を染める際に使う染料が揉んで色が出るという言葉「揉み出ず」が語源です。
もみじは漢字にすると「紅葉」と書きますが、これは奈良時代以降で、それ以前は「黄葉」と書かれていたそうです。
では、何故「狩り」という言葉が使われるのでしょうか?
昔、「狩り」という言葉は初め、獣を捕らえるという意味にしか使われていませんでした。
それが鳥や小動物を捕ることにも意味が広がり、さらに、山に分け入り、茸や薬草の様に何かを採って来ること全般に使われるようになったといわれています。
また、平安時代に狩猟をしない貴族達が、自然を愛でることを狩りになぞらえたという説もあります。
平安時代の著『大鏡』には、藤原道長が大堰川に漢詩の舟、和歌の舟、管弦の舟を浮かべて紅葉を楽しんだという記述があります。
しかし、紅葉の鮮やかな赤は、美しいだけでなく、『平家物語』には、壇ノ浦の合戦の後、波間に平家の赤い旗が漂い紅葉のようだった、と描写されています。
このように、もの悲しさを象徴する色でもあったようです。
これから厳しく寒い冬に向かうという合図のような紅葉を、人生の終盤に重ね合わせるという感じ方もあったのではないでしょうか。
また、長野県の戸隠には、平維茂(たいらのこれもち)が紅葉(もみじ)という名の鬼女を退治するという伝説が語り継がれており、これにちなんで「紅葉狩り」という言葉が生まれたとも言われています。
美しい日本の紅葉、そろそろSNSでも投稿され始めています。
今日の様に気持ちの良いお天気の日には、どこかに紅葉狩りに出かけたいなあ・・・
R.